首里城
沖縄県民に愛され続けている首里城は、これまでにも幾度となく、焼失と再建を繰り返してきましたが、偶然にも、焼失後の首里城を訪れたときは、私自身が「自分には、何もなくなってしまった」という思いを抱えていたとき。
そして、首里城を訪れてみると、あの赤い首里城は跡形もなく、その代わりに袋詰された無数の瓦礫が並べられていました。
その光景を見て、瓦礫は処分するために並べられているんだと思い、「この瓦礫はどうするんですか?」と誘導員の方に尋ねたところ、「溶かして、首里城を再建する際に、再利用するんですよ」と、答えが返ってきました。
驚くと同時に、「首里城はゼロになったんじゃないんだ」と気づきました。
残った瓦礫を使って、首里城は再建される。あんなことが起きても、ゼロになることはなく、そこには残るものがあり、生まれ変わる。”人もきっと同じだ”と思いました。
私自身も、これまで積み重ねてきたものは失われることなく、ここから生まれ変わり、”強くなれるんだ”と、直感的にそう思いました。
あなたの持っているものは失われることなく、そこからさらに強くなって、生まれ変わることになる。だから私たちは、大丈夫。
どんなことが起きようとも、あなたはゼロにはならない。すべてを失うことはない。
首里城を、ぜひ訪れてみてください。失ったものを嘆き悲しむ気持ちが湧くのではなく、自然とそんな前向きな気持にさせてくれます。