ガンガラーの谷
沖縄県南部の「ガンガラーの谷」。那覇市内から車で約30分の場所に位置していながら、亜熱帯の森を満喫することができ、自然や遺産を守る、そしてそれを人が人に直接伝えるという思いから、事前予約制のガイドツアーという形をとられています。
鍾乳洞が壮観な洞窟の中がツアーの集合場所で、ツアーガイドさんによるガンガラーの谷の説明からスタートします。
この洞窟の中から約2万年前の人類「港川人」の人骨が発掘され、この地域が港川人の居住地であった可能性があるとして、発掘調査が進められているそう。
驚くことに、ガイドツアーに参加した数日後、港川人が日本人のルーツかもしれないという論文が発表されました。
私たち日本人の起源、祖先かもしれない人々が生き、生活を営んでいた場所…そんな貴重な地に足を踏み入れられるところは、日本には他にはないでしょう。
ここにすべての日本人の祖先が生きていた…それを感じるたけでも、ガンガラーの谷を訪れる価値があるのではないかと思います。
ツアーで見られる亜熱帯の大自然
大主(ウフシュ)ガジュマル
ガンガラーの谷で最も有名なスポットが「大主(ウフシュ)ガジュマル」。樹齢約150年の大樹は、圧倒的なスケールで美しく、生命のエネルギーに満ち溢れていました。
枝々から垂れた吊るはやがて大地に根をはり、幹となるそうです。
枝は、葉は、そこから生まれくる根は、ガジュマルがただただその天寿を全うするために、生きるためにあるだけ。自然の生命力は、人間には到底及ぼないものがあります。
一変の憂いや迷いもなく、ただ生きるためだけに生きる。私たち人間も、このガジュマルのようにあれたらと、感じました。